本日は台風の接近に伴い、当社は午前11時より休業させていただくことになります。受注、出荷、連絡も取れない状況になることをご理解ください。
お知らせはここまで。以下は完全にワタシの徒然草。読む必要はありません(笑)
シルクロードは奈良県にあります。奈良県って田舎です。
ええ、鹿が街中を爆走するところです(笑)
そんな奈良県、ワタシ、一つ、恵まれているな、と思うことがあります。生まれ育って50年弱、大きな災害に見舞われたことが無い。地震、水不足、竜巻、大雪、洪水、津波などが、広範囲、そして多くの人口に影響を与えたことは、ほぼ皆無。クルマ移動が主ですから、電車が運休して帰宅困難者になることも、大都市に比べれば無いに等しい。
奈良県民におっとりした人が多いのもそんなことが影響しているのかもしれません。
蘇我馬子、卑弥呼、聖徳太子などといった人物が奈良県にウロウロしていた約2000年も前に、奈良県が都に選ばれたのは、現代のように防災設備が整っていない時代だったからこそ、当時の人ができるだけ災害を避けられる安全な地を求めて、ということであったんだろうと、当社の代表がいっていますが、それもあながち間違っていないのかな、と思います。
河瀬直美さん、という奈良県出身の映画監督さんの、とある対談の原稿を担当したことがあります。その中で、こんな奈良県アルアルがありました。
「奈良県って、地味です。京都と同じくらい歴史的に有名な寺社仏閣、歴史的建造物がたくさんあるのに、それをほとんど観光化できていない。大半のものがひっそり、ひどい場合は草ぼうぼうの中にあり、訪問者も少ない。でも、ワタシはそれがとても良いと感じています。」
ええ、はっきりいえば、商売ベタなんです、奈良県民。キトラ古墳なんて歴史的に凄い価値があるのに、ワタシ、営業でその周辺を通っても、分かりやすい看板はありません。観たくて来た人がかろうじて気付ける程度のもの。
シルクロードも県民性どおり商売ベタ。44年間もやってきて、知名度が低い。よく言えば知る人ゾ知る、的な会社です。
河瀬さんはそんな奈良県を賞賛しています。
「寺社仏閣が観光化されていないことで、歴史的な価値、意味ということでは、ブレていない。客寄せではなく、本来の役割を果たしているんです。」
観光ブランド化ができていない、でもそれがむしろ良い、ってこと。
今のシルクロードがその状態。知名度が低いからこそ、商品を作るときには本当に必死になります。宣伝力が無いんですから、商品性が他社に勝っていて、やっとどっこいどっこい。どこにも無い魅力あるもの、その上、他社より品質が良くてリーズナブルで無ければ、売れないんです。開発会議では常に背水の陣のような状態(苦笑)
台風のおかげで久しぶりに、自社の状態を客観的につらつら考える時間ができました。
朝からバンバン”緊急エリアメール”がけたたましくなり続け、この世の終わりかと思うほどで、これで肩透かしだったらどうすんねん、と思ってしまいますが、実際は、今回も、無事、大きな被害が出ないことを、奈良県だけでなく、影響をうけるすべての地域に対して祈っております。
進路予想を見る限り、明日は通常通り営業です。